アスペルガー関連書籍に物申す① 「アスペルガーの人はこう行動します」という説明のウソ
アスペルガーを健常者に紹介してくれる本について
いろいろな出版社から、いろいろな人が書いたものが出ています
それが
結構いい加減なものが多くて困ります。
題して
「アスペルガー関連書籍に物申す」
これは、一言では言い切れないので
ここがおかしい、あそこが変だよ、と
シリーズで書いていきたいと思っています。
今回は、
「アスペルガーの人はこんな行動をします」という紹介部分です。
これが、実にいい加減です。
障害特性としか言えないものも確かにありますが
これは個人差がある、少なくとも私は違う、と思われるものまでが
全部ぐちゃぐちゃに紹介されて
「アスペルガーはこんな人」とまとめられているのを見るにつけ
なんとも、モヤモヤするというか。
これは違うぞ、と思う、というか。
ネイティブの日本人が、イタリア人の演出のオペラ
「蝶々夫人」を見た時の気持ち、というか。
とにかく、不満がたまるのです。
アスペルガーの行動に、特有の癖があることは事実です。
ですが。
私に言わせれば、その特有の行動は、大きく三種類に分けられます。
① アスペルガー特有で、決して消せないもの
(人の顔が覚えられない、などはこれにあたります)
② アスペルガーの傾向をもった人がとりやすいだけで
工夫次第ではほかの行動をとれるもの
(遅刻や、忘れ物、などはこれにあたります)
③ 完全な個人差
(好きなものしか食べない、などはこれにあたります)
これをきっちりと分類し
特に②と③は、社会で生きていける程度に
まわりに合わせていく、というのが
アスペルガーの生き方の王道のように思うのですが
どうでしょうか。
ちなみに
特にアスペルガーのお子さんをお持ちの
健常者のご両親は、この分類を間違ってしまい
お子さんにも、ご自身にも大きなストレスを抱え込む原因に
なっていることが多いようです。
どうか、理解不足による不要な辛さに、苦しむことがありませんように。